海外教育日記

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学びに「体験」が必要な理由。

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最近相談を受けることが多い、「学び方」について。

子どもが効果的に学習するためには、当たり前ですが、「理解」がでとても重要です。なぜなら「理解」がなければ、知識の上滑りを繰り返すだけになりがちだから。

例えば、中学受験する小学生、特に小5生は勉強内容が高度になってきて、今の時期こなすだけでも大変な状態になっているでしょう。どのような状況か具体的にいうと、中学受験の勉強をはじめてみたが、なかなか成績が振るわない。宿題のこなし方というと、、

①宿題をするために、とりあえず授業できいたことを練習問題に当てはめてみる。※この段階で授業での理解は不足。②どの数字を使って考えていいのかわからないので、問題文の「それらしき」数字を適当に組み合わせ、答え「らしきもの」を出して、採点。③もちろん、たまに正解することはあるが、ほとんどが間違い。④しかし、宿題を終わらせることが優先なので、直しをする時間なく、そのまま塾へ提出。

 

⇒理解が不足しているので次の授業もついていけずといった悪循環。

 

これは、極端な例でなく、日本の塾で今の時期多くの場合起きている事象です。子どもにとって、宿題が手段ではなく、目的になってしまっているのです。私立中学受験の勉強は、四科になると相当量です。一度わからない状態に陥ると、その場しのぎの学習でつないでいくことになりがちです。

 

このようなことが起きる原因は、突き詰めると「授業内容の理解不足と興味不足」。どの科目もそうですが、まず興味をもつことなく、パターン暗記に走ってしまうとこうなってしまいます。※もちろん、この先、学年が上がるにつれ、理解することもありますが、そのタイミングは子どもそれぞれ

 

ここで必要なこと(理解に必要なこと)は、当然、学習対象に興味を持ち、理解しようとすること効果的な学習とは、①興味⇒②理解⇒③反復練習⇒④定着・感覚化。興味がある状態で取り組み、知識を「つかむ」こどもと、それがなく知識の上滑りを繰り返している子では、成績はもちろん、学ぶことへの姿勢が大人になってからの物事への取り組み方にもつながっていきます。

 

では、興味をもつきっかけとは、なにか。それは、「経験と体験」

例えば、小学生の算数で立体の切断があれば、実際にこんにゃくを台所で包丁を使って切ってみる。社会であれば、ご当地のものを食べてみる。理科であれば、天体観測に行ってみるなどなど。恐ろしく効率が悪いと思われるかもしれませんが、実際の「体験」以上に価値があることはありません。遠回りに見える子どもの体験(※特に、なるほど!と思う体験)は、必ず感覚に結びついていきます。その柔軟性と定着性は、大人よりも優れます。大人が当たり前に感じることは、これまでの経験の積み重ねがあるからです。

他にも例を挙げると、1000と10000は、違いますよね。でも数字感覚がまだない子は、それがよくわかっていません。では、実際に100円玉を両替して目の前に見せてみてください。実際に10倍の違いという感覚をつかむきっかけになります。

 

ちょっと手間暇はかかりますが、「体験」を意識的に用意してみてくださいすぐに効果は現れませんが、小さな積み重ねが次の飛躍の下地となります。

 

小さな体験を通して、興味をもって学習すること。それが理解を生み、定着・感覚化につながります。そして、夏休みは時間がたっぷりある、体験するための絶好の機会です。これまでの学習内容の整理とともに、家族皆で夏の体験計画を立ててみましょう。良い夏になるといいですね。

 

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それでは、次回も帰国知識を一緒に勉強しましょ!

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