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【おすすめの本】『学力』の経済学 中室牧子著

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今回、教育関係の本を読みましたので、ご紹介します。

 

『学力』の経済学 中室牧子著

 

これまでの教育界の通説について、経済学の観点から考えてみるという内容が大変新鮮で、参考になりました。データも非常に長いスパンで研究された論文から引用されています。

 

特に参考になったのが、

第2章 

子供を“ご褒美”で釣ってはいけないのか?科学的根拠に基づく子育て

第3章 

“勉強”は本当にそんなに大切なのか?人生の成功に重要な非認知能力 

 

通常、子供へのご褒美は、教育上好ましくないと言われています。実際にテストなどの結果に対してのご褒美は、それほど効果は高くないそうです。私の経験とも、確かにそれはつながります。

一方で、1時間勉強する・本を一冊読むなど、具体的な努力に対するご褒美は、好ましい結果につながるそうです。結果に対して褒めたりご褒美をあげるよりも、努力やプロセスを認めること。お金でなくても、ちょっとした記念品でも同様の結果が出ることが子供のやる気を引き出すことは、注目すべき点でしょう。子供との接し方において、今日から改善できますね。

 

また、第3章で語られる、幼児教育の有効性について

能力には、認知能力(学力や知識など)非認知能力(忍耐力・やり抜く力など)があると言われています。

実際にアメリカの大学による研究によると、就学前にしっかりとした教育を与えたグループとそうでないグループ(同じ地区の子供)を比べると、(その後40年間の人生を追ったところ、)年収や自立などに優位な差が現れたそうです。※40年という圧倒的なデータは圧巻。

ただし、しっかり教育を受けたグループは小学3年から4年までに認知能力が、そうでないグループよりも先に伸びるそうですが、結果的には認知能力は同じレベルになるそうです。

しかし、就学前教育で同時に養った、非認知能力(忍耐力・やり抜く力)がその後の人生に大きな役割を果たしていると分析されています。

 

非認知能力という、自制できたり計画を立て実行していく能力。学力を上げることも大切ですが、同時に非認知能力を高めることが、社会に出たあとの子供の人生にプラスに働きます。社会に出ると、しみじみ実感しますよね。こうした力を高める教育こそ、子供の成功や幸せに繋がっていくことを改めて認識しました。

 

他にも参考になる内容が詰まった本です。

ご興味がある方は、ぜひ読んでみてくださいね!

 

それでは、次回も一緒に帰国入試知識を勉強しましょ!

 



「学力」の経済学

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「学力」の経済学

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